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女医・医療関係者
高校生の時に抱いてた想いは、確実に今に繋がっている。後編
輝く女性の生き方図鑑 Vol.82
30代 保健師、抗加齢指導士 2児の母


昨日の続き...
保健師、抗加齢指導士の坂井望紗都さんインタビュー後編。
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( 前編は、こちらをご覧ください⇒ )


自分なりの想いを胸に、保健師としてスタートした望紗都さんだが、
実際の仕事は、厳しいものだった。
民生委員やドクター、臨床心理士などと連携をとり
地域の人たちに寄り添い、アドバイスやサポートを行う保健師の仕事。
望紗都さんも担当地区を任されたが
家庭訪問を行えば、虐待・育児放棄・生活苦...など
様々な問題を抱えた家庭がある。
自分よりも年齢も上、人生経験の豊富な人たちを前にどう接して良いのかもわからず
そんな自分を相手に受け入れてもらうこともできない。

未熟さ無力さを感じ、悩みながらも流されるように仕事をこなす毎日が続いた。 特に自分が一番力を入れて取り組みたいと思っていた
「母子のサポート」という分野で壁にぶつかる。

乳幼児健診、育児相談の担当になったものの、出産経験のない望紗都さんには、
学校で学んだマニュアル的な対応しかできなかった。
ミルクを飲まない、離乳食を食べない... 育児に悩む母親の気持ちも
経験のない望紗都さんには、深い部分での理解ができず
お母さんたちとの間に壁を感じた。
「結婚しているの?」「子どもはいるの?」と何度も聞かれ
そのたびに、「子どもを産まないとできない仕事なのではないか」と落ちこんだ。
人に関わる難しさも実感する。



上司からは、
「とにかく寄り添いなさい。指導ではなく支援を。」
とアドバイスをもらったものの、
当時の望紗都さんにはどうすればよいのかわからず
「辞めたい。」いつしかそんな言葉が頭をよぎるようになった。
結局2年目。結婚を機に退職する。
ご主人の仕事をサポートするための退職という建前はあったものの
正直にいえば、逃げの気持ちもあった。
当時の望紗都さんは、いっぱいいっぱいだった。



しかし、当時は保健師が足りないと言われていた時代。
「大変な時だけでも手伝ってほしい」と言われ、
家庭のことをしながら、必要な時だけ月2~3回お手伝いにいく... 
そんな形で仕事を続けることになった。
いっぱいいっぱいだった自分の気持ちを整理し、
少し余裕をもって仕事にも取り組めるようになり、
そんなお手伝いは、更にいくつかの市町村のお手伝いへと広がっていった。
いろいろな育児書を読み、たくさんの症例・経験をもつことで
仕事へのスタンスも徐々に変わっていく。

その間、仕事を続けながらも男の子と女の子の2人のお子さんを出産。
子どもをもったことで、更にお母さんたちの気持ちにも寄り添えるようになった。
初めは月2~3回の仕事だったが、気がつけば10年。
毎日のように母子を専門に仕事をするようになっていた。
後半の4年は、幼稚園や小学校の先生とも連携して
特に発達障害を専門に取り組んだ。



人の成長は、マニュアル通りにはいかない。
人を見るのに、マニュアルなんて役に立たない。
目の前の現実だけではなく、その背景や環境を見なければわからないことがある。

家族ではないけれど、横で支えてあげる...寄り添うということ。
さまざまな経験や出会いから、たくさんのことを学んだ。
大変と思うかやりがいを感じるかは、結局はどこへ行っても何をしても自分の心ひとつ。
やっぱり「自分の考え方と気持ち次第」だと、今ならわかる。
この10年を通して徐々に、当初自分が想い描いていた専門職としての意識も芽生えていった。



一度は辞めようと思った仕事が、今は充実、やりがいに変わっている。
細くとも、ずっと続けてきたからこそ今がある。
数多くの母子と接することで、たくさんのことを勉強させてもらった。
出会ってきたたくさんのお母さんや子どもたちのお陰で今がある
そんな感謝の気持ちを望紗都さんは話してくれた。
支援する立場だったのに、結果としてはたくさんの方に支援されてきたのだ。
そして、色々なことを教えてくれた自分のお子さんたちにも心から感謝しているそうだ。




長年母子のサポートに力を入れて取り組んできた望紗都さん。
経験を重ねるにつれて
赤ちゃんの健やかな発達には、規則正しい生活リズムが大切
だと思うようになっていた。
赤ちゃんの生活のリズムが乱れれば、発達に影響がでるにもかかわらず
お母さん自身の生活リズムすらきちんとできていない人が多い。
食事、運動、睡眠等の基本的な生活のひずみがいかに子どもの発達に影響を及ぼすか、
その重要性についてお母さん達にどのように伝えれば関心をもってもらえるか‥
そんなことを考えるようになった望紗都さんは、
赤ちゃんのことばかり話すのではなく、お母さん自身のことを聞く...
そんなスタイルに変えてみることにした。
すると、自分自身の健康や美容について興味を持っているお母さん達がとても多いことに気づく。
母親になると自分をキレイにすることに罪悪感をもつ人も少なくない。
そこで、キレイになるということは、化粧や着飾ることだけでなく、
心と身体の健康があってこそ実現できるものであり、

そのためには食べる、動く、休息するといった当たり前の日常生活が
とても大切であるということを伝えるようにした。
赤ちゃんのためにも良くて、自分自身の美容にも役立つ。
そんな切り口の望紗都さんの話は興味をもってもらいやすく、お母さんたちに大好評だった。



ちょうど世間では、アンチエイジングという言葉が雑誌などで
ちらほら見かけられるようになった頃。
その言葉ばかりが先行して、なんだか軽い印象として広まりつつあったが
アンチエイジング医学とは
「見た目の若さだけでなく身体の内側を含めた全体をトータルで見据え、
弱点をつくらず、バランス良く歳を重ねることの大切さを教えてくれる理論的・実践的な医学。」

身体の内側から健康を保ち、健康美の土台をつくる
アンチエイジングについての正しい知識がお母さんたちに伝われば
赤ちゃんの発達にも、そしてお母さんたちの美容にもきっと良い影響を与えるはず。
望紗都さんは、正しい知識、最新最善の情報を伝えたいと更に勉強を重ねる中、
「抗加齢医学」と出会い、4年前に「抗加齢指導士」の資格も取った。



現在は、下は20代から上は90代まで
人間ドックや健診を受けられた幅広い年代の方に、
食事、睡眠、運動、ライフスタイルなどのアドバイスを行っている。
予防医学、アンチエイジングを指導できる保健師を探していた京都の病院から
望紗都さんに声がかかったのだ。
痩せたいという人、血液をさらさらにしたいという人... いろいろな人がいるが、
自分の身体の現状を理解し、弱点に気づくためには、自分自身をみつめなければならない。
それは「生き方」を見直すことにつながる。
どうなりたいのか、どう生きたいのかというその人自身の想いをベースに
様々な角度からアドバイスや情報提供を行っている望紗都さん。

押し付けるのではなく、自分自身で選び、納得して取り組んでもらう...
そんな寄り添うスタイルが好評だ。



自分の直感を信じ、柔軟にいろいろなことを経験し、学び、吸収してきた。
今後は昔想い描いていた「若い世代に命の大切さを伝えること」にも関わっていきたいのだそう。
そのスタートとして、婚活会社と一緒に「産活」を立ち上げ、
結婚して家庭を持ち、未来のお母さんとなる女性達に抗加齢医学に基づいた情報発信を始めている。
保健師でありながら、抗加齢指導士。
たくさんの経験を積み、望紗都さんにしかできないような専門的な仕事に取り組んでいる。
高校生の時に抱いていた望紗都さんの想いは、確実に今に繋がっている。

これから、更に広がっていくのではないだろうか。



女性が心身ともに、いつまでも健やかに美しく過ごすためのライフスタイル。
お話をうかがっていると、美容・健康・出産・育児...すべてが繋がっているように思えた。
望紗都さんのお話はとても面白く
私もこれから母になる立場として、とっても興味深くうかがった。
たくさんの女性に聞いていただきたいな。


望紗都さぁ~ん、素敵なお話をありがと~~~~。
これからも、育児について美容についていろいろ教えてくださいね~~☆



望紗都さんのブログはこちらから⇒


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